70歳の品質保証担当が、副業の仕組みを“検査”しました。

はじめに

定年後に「もう少し収入があれば」と考えるシニア世代にとって

スマホだけで簡単にできる副業は魅力的に見えます。

しかし、品質保証や検査の仕事を続けている私からすると

「裏付けがあるか」「仕組みが合理的か」を確認することが何より重要です。

その実態を詳しく点検しました。


まるなげスマホ副業の仕組み

MUCは「スマホ1台・1日30分・コピペ作業だけ」で稼げると宣伝されています。

内容は、自分がライバー(配信者)として活動するのではなく

表向きは「面倒な部分は全部プロに丸投げできる」と説明されますが

実際には代理店という形で人集めに依存する仕組みであり


広告の問題点

1日30分で月30万円」「成功率90%以上

といった表現は強く打ち出されていますが


つまり、数字の根拠が示されていない状態での宣伝は誇大広告の可能性が高いといえます。


LINE登録と動画講座

実際にLINE登録を行うと、武島麻里本人の挨拶と

「まるなげシステム」を紹介する動画が送られてきます。

彼女は「元3配信サイトでNo.1ライバー」「女性初のライバー代理店」「最高月商1.5億円」

といった実績を掲げていますが、それらの数字を裏付ける公開データはなく


高額プランと費用面のリスク

記事によると、参加費用は30万円〜80万円のプランがあり

中には120万円を請求された例もあるといいます。

内容やサポートの違いが明確にされていないまま高額な費用を支払うことは、非常にリスキーです。

シニア世代が退職金や貯蓄を失う危険性を考えれば


実際に稼げるのか?

理屈の上では「ライバーを増やせば代理店収入が増える」という構造です。

しかし、ライバー市場は競争が激しく

さらに、代理店制度が広がるほど

新規ライバーの奪い合いが起きて利益の先細りが起こるのは避けられません。


サポート体制とアフターフォローの不安

教材やLINEサポートが中心で、個別に問題を解決してくれる保証はなく

むしろ高額なサポート費用を追加で請求されるケースも指摘されています。

特にシニア世代にとっては、デジタルツールに不慣れな部分をカバーする支援が必要ですが、そこに十分なフォローがあるかは疑問です。

サポートが形だけなら、結局「自己責任」で終わってしまう危険があります。


検査の結果:見送りが賢明

品質保証の目線で言えば、MUCは

という結論です。

もし関わるとしても、少額でテスト的に取り組むこと、返金条件を必ず確認することが最低限必要です。


私の結論

70歳を目前にした立場から言わせてもらえば

副業は自分に合ったやり方を小さく継続することが、結果として最もリスクを抑えられる道です。

MUCのような仕組みに飛び込むよりも

シニアでも安心して取り組める副業(スキルシェア、地域の小規模代行サービス、リモートの簡単な事務作業など)から始めたほうが、確実に生活を豊かにできると感じています。

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