〜見えてきた“誘導型商材モデル”の実態〜
こんにちは。もうすぐ71歳になる機械加工会社の管理人です。
現役で品質保証や総務を担当しながら、「定年後の第二の人生も楽しく生きたい」と思い
副業の世界にも関心を持って取り組んでいます。
今回は、ネットで頻繁に見かける副業案件
「高柳大輔のREVERSE(リバース)」について、じっくりと調査しました。
「AIが稼ぐ」「1分で4万円」「スマホ2タップで完了」
――そんな言葉が並ぶ魅力的な広告の裏に、一体どんな仕組みがあるのか。
同じように副業を考えている方の参考になれば幸いです。
REVERSE(リバース)とはどんな仕組みなのか

REVERSEは、「AIトレードシステム」「完全自動収益プログラム」
として宣伝されている副業案件です。
開発者とされる人物は「高柳大輔」。宣伝では以下のような言葉が並びます。
- 「たった1分で4万円を稼げる」
- 「AIが自動で資産運用」
- 「100円から始められる」
- 「スマホを2タップするだけで完了」
一見、初心者でも簡単に稼げそうな印象を与えますが、実際に中身を読み解くと、
「どんな商品を売り、どうやって利益を出すのか」が極めて不透明です。
特に「AIが稼ぐ」「自動トレード」と言いながら、投資先の詳細やアルゴリズムの実態は一切明かされていません。
宣伝構造に見える“心理操作”の仕組み
REVERSEの宣伝ページ(LP)は
典型的な「心理的誘導型マーケティング」で構成されています。
これは、いくつかの心理的な“仕掛け”を組み合わせて、人を登録へと導く手法です。
- 少額スタートで安心感を与える
「100円から始められる」といった低価格訴求で、初めての副業層の警戒心を下げる。 - スピードと簡単さを強調
「1分で4万円」「2タップで完了」といった数字を使い、即効性をイメージさせる。 - AI・自動化という権威性ワードを多用
技術的な印象を与えることで、「よくわからないけど凄そう」と思わせる。 - 実績者風の口コミで信頼を演出
「主婦でも月収30万円達成」など、実在するか不明な体験談を掲載。 - LINE登録で囲い込み
「今だけ」「限定配布」と煽りながらLINEへ誘導し、そこから直接メッセージで販売を仕掛ける。
この流れは、いわゆる“リストマーケティング商材”の典型です。
つまり、最初の目的はシステムを売ることではなく、個人情報を収集することにあるのです。
収益モデルの実態:本当の「儲ける構造」
複数の検証サイトや被害報告を分析すると
REVERSEのビジネスは次のような段階的な収益構造を持つと推定されます。
| フェーズ | 仕組み | 運営側の収益ポイント |
|---|---|---|
| ① 広告で集客 | SNS広告・YouTube広告などで集客 | 広告費回収+見込み客データの取得 |
| ② 無料登録 | メール・LINE登録 | 顧客リストの獲得 |
| ③ トライアル案内 | 「お試し」「少額手数料」を請求 | 数千円〜数万円の小口収益 |
| ④ 本登録 | 「AIプラン」「VIPプラン」など高額コース販売 | 高額商品(10万〜30万円台)で利益確保 |
| ⑤ 追加請求 | 「保証料」「ライセンス費」などの追加徴収 | 継続課金・搾取 |
| ⑥ 他案件へ誘導 | 別の副業・予想ツールを紹介 | 二次的アフィリエイト報酬獲得 |
一見すると投資プログラムのように見えますが
実態は「情報商材+紹介誘導」のハイブリッド型。
システムそのもので収益を出しているのではなく
「販売プロセスの中でユーザーの支払いを収益化する構造」です。
実は「競艇予想」システムの可能性も?
さらに深掘りすると、REVERSEが「AIトレード」ではなく
実際には競艇(ボートレース)予想ソフト
の延長である可能性が指摘されています。
一部の検証サイトでは、REVERSEの内部案内やメール内容に
「オッズ」「舟券」「レース結果」などの単語が含まれていたと報告されています。
つまり“投資”ではなく、ギャンブル性の高い予想ツールである可能性があるのです。
この場合、AIを使うのは「予想アルゴリズムの自動化」程度であり
収益を保証できるものではありません。
実際、口コミでも「当たったり外れたりで結局マイナス」「勝率の根拠がない」という声が多く見られます。
被害報告と評判:現場のリアル

REVERSEに関して、SNSや口コミ掲示板では次のような報告が相次いでいます。
- 手数料を支払ったが、配当も返金もなかった
- 運営に問い合わせても返信がない
- 登録後に別商材を紹介された
- 「AIで自動収益」と言いながら、実際は競艇予想だった
- 法人名が途中で変わった
特に目立つのは、運営会社の名称が頻繁に変わるという点です。
「合同会社V.S.L」「合同会社AZone」「鈴木商事株式会社」など
複数の商号が同じ住所を使っていた例もあります。
これは過去の評判をリセットするための“リネーム手法”と見られています。
ビジネスモデルに潜む矛盾とリスク
REVERSEの構造を整理すると
次のような矛盾が浮かび上がります。
- 「AIトレード」を名乗りながら、根拠となるデータが提示されていない
- 「毎回4万円の利益」と言いながら、その原資の説明がない
- 運営実績が1年未満で、会社登記情報が曖昧
- ドメインが新規取得で、複数商材と同サーバーを共有している
- 利用規約に「利益を保証しない」と明記されている
これらを総合すると、実際の投資事業ではなく、販売誘導型のビジネスモデルである可能性が極めて高いと判断できます。
高齢者・初心者が狙われやすい理由
REVERSEのような副業案件がターゲットにしているのは
「時間がない」「知識がない」「でもお金を増やしたい」と考える層です。
特にシニア世代やネットに不慣れな方は
「AIが自動でやってくれる」という言葉に弱い傾向があります。
私も過去に似たような案件で数万円を失った経験があります。
当時は「本当に信じていた」のです。だからこそ、同じ過ちを繰り返してほしくありません。
REVERSEは“実働ビジネス”ではなく“販売スキーム”
調査の結果、REVERSEのビジネスは「AIトレード事業」ではなく
リスト収集+高額商材販売+他案件誘導を組み合わせた
“販売スキーム型ビジネス”である可能性が高いと結論づけます。
確かに、広告の見た目や演出は巧妙です。
しかし、その中身はほとんどの人が想像する「自動で稼げる仕組み」とはかけ離れています。
本当に必要なのは「仕組み」ではなく「継続」

70歳を過ぎて思うのは
「魔法のように稼げる仕組み」など存在しないということ。
それよりも、自分の経験や得意を活かしてコツコツ続ける方が、よほど確実です。
REVERSEのような案件に心を動かされるのは、誰にでもある“焦り”や“希望”の表れです。
しかし、焦って手を出すより、まず「自分が理解できる範囲の副業」から始めてみてください。
それが、長く続けられる安心の第一歩です。